ゐた・せくすありす

消え去ろうとしている夕焼けは あらゆるものをノスタルジアの光で照らすのである、 ギロチンでさえも。 Milan Kundera『L'Insoutenable Légèreté de l'être』 秘封倶楽部×鈴木爆発 パラフィジカルホラー小説『宇佐見爆発』 【あらすじ】 ■爆弾について ある朝目が覚めたとき、世界は爆弾だった。彼女はそう気づいた時、思ったのだ。 私は爆弾を、解体しなければいけない。 ■解体した爆弾 月／踏切／影／ジュークボックス／お弁当／マエリベリー・ハーン ■それとは関係ない悪意について 栗まんじゅうについて彼女は考える。 ドラえもんが宇宙に放った無限に増え続ける栗まんじゅうのことを。 そして、『なぜ何もないのではなく、何かがあるのか』を考える。 そして、爆弾について考える。 そして、鏡について考える。 そして、血まみれの自分について考える。 ■爆弾について、もしくは、関係のない自殺について 爆発は始まりである。それは暴虐ではなく、虐待ではなく、阻害ではなく、孤独ではなく、狂乱ではなく、自棄ではなく、逃避ではなく、終末ではなく、証明である。 笑って。 彼女はゆっくりと。 これは世界の始まりであると。 そう笑って。 ■解体した爆弾 宇佐見